CASE STUDY

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大手企業にも続々導入。コンテンツマーケティング特化型CMS「CMMS」の誕生秘話と狙い。

2016年8月、「Webソリューション開発事業部」が基点となり、サイバーエージェントの協力(*)の元、開発したコンテンツマーケティング特化型CMS「CMMS(シームズ)」をリリースしました。基点を担ったWebソリューション開発事業部は、Webサイトの価値の向上と最大化を行う過程で、有効な広告配信および解析・改善を徹底的に実行する事業部です。
*UIやSNSとの連携、複雑な計測など、CMMSのあらゆる機能面のブラッシュアップをサイバーエージェントが監修。

岡村 圭太朗 氏
株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部
岩村 東正 氏
Vogaro株式会社
Web広告受託事業部 部長
江見 高弘 氏
Vogaro株式会社
Webソリューション開発事業部 コンサルタント

デジタル活用の加速化と コンテンツマーケティングへのニーズ

CMMS サービスロゴ

 創業から12年、Vogaroは最先端を追求したデザイン力と技術力を背景に、ナショナルクライアントをはじめとした企業のデジタルマーケティングの課題を解決してきました。さらには、サイバーエージェントや博報堂プロダクツといった大手代理店との共同開発も実施。その活動が評価され、累計1,500サイトを超えるオウンドメディア領域の案件に携わってきました。

 市場ではビジネスにおけるデジタル活用がますます進み、自社サイトを通じた潜在層へのリーチやデータベース構築の重要性が増しています。そこでWebソリューション開発事業部は「コンテンツマーケティング」の重要性に着目し、その一つの形として、2016年8月にCMMS(動画コンテンツの管理や拡張にも対応したCMS)をリリースしました。
 

Vogaro江見:
企業規模にかかわらず、クライアントの自社サイトにおける価値の最大化と、データの活用を通してビジネス課題を解決するのが私たちの使命です。とはいえ、これまでに数多くのクライアントとお付き合いを重ねる中で、企業規模の違いでアプローチが大きく変わることも肌身に沁みてきました。

Vogaro岩村:
ナショナルクライアントをはじめとした大企業、知名度のある企業は、商品やサービスの認知自体はあることがほとんど。すでに多額の広告費が投下されているからです。ただし、市場はレッドオーシャン化し、既存の枠でパイを奪い合うには限界がきています。そこで市場の新規開拓が必須で、新たな市場に認知以上のファン化を促したい。新規層、潜在層に自社商品やサービスのストーリーを知ってもらうには、“コンテンツマーケティング”が妥当なアプローチです。

 一方で、中小企業の場合はいかがでしょうか?

Vogaro江見:
そもそもの認知の浸透からスタートしなければなりません。仮に品質の差異がなくても、知名度のある企業の商品やサービスと比べられると不利だからです。となれば、かなり初期の段階でファンになってもらい、購入、リピートというフェーズに進んでもらいたい。そのためには、コンテンツマーケティングを通じてストーリーを伝えることが、とても大切になってきます。

Webソリューション事業部が基点となって CMMSの開発が進んでいく

 こうしてWebソリューション開発事業部が抱えてきた市場への課題に対して、ビジネスの規模に関わらず、最適な解決方法を提供するための効率的な仕組みとして、CMMSの構想が具体化します。
 

Vogaro岩村:
CMMSの開発前から、案件ごとに最終成果を意識したコンテンツマーケティングを展開してきました。単純にコンバージョンを追うのではなく、ソーシャルメディアとの連携、間接コンバージョンの可視化、広告運用などを含めて対応してきたナレッジをベースに、Vogaroが受託事業で培ったクリエイティブに戦略性を掛け合わせたアウトプットと、Webソリューション開発事業部の最大の強みであるコンサルティングを組み込んだプラットフォームを実現したいと思ったわけです。

 そこで、CMMSの開発を進めながら、サイバーエージェントとの協力を模索していきます。サイバーエージェントとは、2013年1月にフォーム改善ツール「スマートUPフォーム」を共同開発してきたほか、数々の受託業務でご一緒してきた、長年Vogaroが懇意にしているパートナーです。
 

CA岡村氏:
数年前から、Vogaroと案件業務を共にして強く感じるのが、企画、戦略面からシームレスに業務に携わっていただけることです。制作や開発だけという関係性に終止しがちな受託業者が多い中、戦略設計という根本的なフェーズからご相談できる頼もしさがあります。そうしたご縁から、多種業界を見据えながら汎用性のある仕組みや、品質を担保しながら量産化や効率化できるシステム開発が一緒にできないかと、知見を貯め、ディスカッションしてきた間柄です。

Vogaro岩村:
サイバーエージェントはインターネットに特化した広告事業にて数々の実績をお持ちです。それらで培ってきたナレッジがCMMSに注入できると、より汎用性を持ち、利便性の増したシステムが開発できます。長年の間柄があって、サイバーエージェントにご快諾をいただき、UIやSNSとの連携、複雑な計測など、CMMSのあらゆる機能面のブラッシュアップを監修していただけることになりました。

CMMSの具体的な特徴

 2016年に入ると、デジタルトランスフォーメーションというキーワードを耳にする機会が増えてきました。ビジネス最適化に向けた効率化や利便性を求めて、MA(マーケティングオートメーション)、CRMツール、Webサイト改善ツールなどさまざまなソリューションが世に溢れていることも事実です。
 
 もしマーケターやデジタル部門の企業担当者が、CMMSに関心を持つのならば、ここまで語ってきた設計思想や背景以上に、「具体的に何がどうできるか」「数多ある多くのシステムやツールと、何が違うのか」ではないでしょうか?

Vogaro岩村:
CMMSの特徴として、戦略的なコンテンツをユーザーに届けるだけでなく、SNSなどの連携や記事ごとの分析も可能となることに加え、コンテンツ管理のコスト削減が可能となります。手間のかかる記事の更新や編集作業の負荷を軽減することでマーケターやデジタル部門のご担当者様のリソースを開放することができるのです。
またCMMSは、いわゆるパッケージの提供とは一線を画しています。ガチガチに固めたシステム(CMS)を導入し、“あとは御社で運用を”ということは一切していません。長年、受託事業で培ってきた強みを発揮して、クライアントにあわせてオーダーメイドした状態で提供し、アフターフォローにも対応いたします。
Vogaro江見:
成果をお約束しながら、そこまでの過程もご納得いただきながら進めることが、Webソリューション開発事業部です。売上やリブランディングでWebサイトを改修したいというご相談は多いですが、それらのキーファクターが本当にサイト改善なのかどうか? サイト改善ではなく広告運用や、広告に行き着く手前の接点づくり(SNS)に問題があった、というところから考えていきます。
つまり、お客様が気づかないキーファクターに気づき、サービスとして具現化できることがVogaroであり、Webソリューション事業の根幹を支える実行力です。そのふさわしい課題解決方法がコンテンツマーケティングであったり、ソリューションの選択肢としてCMMSを提供いたします。

 CMMSでは、リソースで不安を感じるクライアントには記事制作代行サービスも用意していたり、流入/拡散施策として広告運用代行も用意されています。計測については間接効果もカバーしながら、成果に向けてのシナリオに応じた評価や包括的な分析が可能なのです。

CMMSの導入実績「CyberAgent AD.AGENCY」

 最後に、CMMSの導入実績を通してCMMSでの運用や運営の姿に迫ります。

 サイバーエージェント インターネット広告事業本部が運営する「CyberAgent AD.AGENCY」では、CMMSが全面的に導入されています。以前から別のCMSでコンテンツを運営・管理してきたとのことでしたが、本サイトをリニューアルするにあたり、サイトを運営・管理する広報担当から岡村氏に相談が入りました。

CA岡村氏:
以前は仕様が固定化した、運営や管理がしづらいCMSを使っていました。また、もっと魅力的に見せたいのに今のCMSでは難しい、といった表現性などのリクエストもあり、これらの課題解消にCMMSが応えられると判断しました。

 導入後、サイバーエージェント社内からの評価はどうなのでしょうか?
 

CA岡村氏:
懸念していた使いづらさが解消され、1記事ごとに魅力的な発信がしやすくなりました。これは多数のテンプレートを用意していただいたからです。記事内容に応じて、柔軟にテンプレートを使い分けられます。

 この案件でも示した、クライアントのリクエストに応える技術力やおもてなしの精神こそ、Vogaroの、Webソリューション事業の根幹です。
 

Vogaro江見:
本案件では、KPI設計から一緒に模索させていただき、サイバーエージェントさんのご要望にあわせたオーダーメイドのアウトプットや仕様を提供できました。Vogaroに脈々と流れるクライアントファーストを具現化できたと考えています。

 CMMSを公開した2016年8月以降、CMMSの導入事例が増えており、できる限り多くの企業、クライアントのビジネス成果を最大化させたい。それが、Webソリューション開発事業部の今後のミッションです。

文:遠藤義浩
フリー編集者/ライター。
雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)など、主にWeb/デジタルマーケティング分野の媒体で活動。

株式会社サイバーエージェント

「21世紀を代表する会社を創る」というVISIONを掲げ、メディア事業、インターネット広告事業、ゲーム事業などを展開している。